2013年2月号「鬼」

読者の投稿に毒ゆるいツッコミを入れるこのコーナー。今回のお題は「鬼」です。まずは、自分の心境を代弁してくれている人がいたのでそちらから。

●後回しにしすぎて、仕事が鬼のように溜まってます。何とかして下さい。【こぽん】
★まったくだ、とか思ってたら、狙いすましたかの様なタイミングで先月代筆してもらったライターのコトブキがやって来やがりましたよ。完全に味をしめたようで、やる気満々だし…。嗚呼ジレンマだ。唯一の楽しみであるこのコーナーを書けないのは残念でならないが、忙し過ぎるので代筆してもらえると助かるというこのパラドックス。まあ、致し方アルマーニってことで、コトブキよろしく(ぶつぶつ…)。

かつてイギリスでの武者修行中にリバプールの風になったコトブキが、先月号に引き続き『イージーブレイク』を臨時担当することになりましたよ。今回のお題は「鬼」。さてさて、みなさんからのどんな鬼ワードが炸裂しますか?始まり始まり~。

●鬼ごっこ。子供の頃、よく遊びました。一番。【とらのママ】
●子供の頃よく鬼ごっこをやりました。よく鬼にされた思い出があります。【くりちゃん】
●鬼ごっこして、足が速くなりました。【ハッチ】

★鬼の言葉から連想するジャンルとして、最も多かったのが、この鬼ごっこネタ。なので今月号の1発目は、鬼ごっこのジェットストリームアタックからスタートでやんす。それはそうと、今の子供ちゃん達は鬼ごっことかやっとるのかしらね。身体能力の差がどうしても反映されるから、何となく子供同士のランク分けみたいなのが形成されがちな遊びですわな。

●鬼ごっこ、たくさんやりました。「いろおに」「こおりおに」etc…。【キラキラ】
★色鬼は理解できる。指定された色の何かしらに接すればセーフ、そうでない子が鬼に捕まるっていうルールだよね。こおり鬼って何?こおり鬼って何!?このままでは気になって夜も眠れなくなっちゃいそう。

●我が家の娘は、保育園で「こおり鬼」という鬼ごっこをやっています。ネットで遊び方を検索したところ、子が鬼に触られると、その触られた子は凍った状態、つまり動くことができなくなるというルールだそうです。鬼ごっこも色々な遊び方があるようですね。【かずぽん】
★なるほど氷鬼ね。あっという間に疑問が溶けてなくなりましたわ。おかげでぐっすり眠れそうです。グーグー。

●なんか小さい頃は随分たくさんの種類の鬼ごっこを考えて遊んでた気がします。かくれ鬼、色鬼、高鬼、低鬼、飛び鬼、歩き鬼、授業鬼、消しゴム鬼とか。【ksm大好き】
★また難敵がぞろり集まりおった。何スか、授業鬼って?消しゴム鬼って?皆目見当がつかないけどキリがないので、もう気にしません。世の中にはいろんな鬼ごっこがあるのですなぁ。

●私の母は、私が小学生の頃から「テストの点数は100点以外は0点に等しい!」と言って、99点でもほめてくれることはありませんでした。普段は優しい母ですが、その時は鬼母に見えました。【あひる】
★それはまた、ずいぶんとスパルタな教育ママさんでありました。でもまぁ、それ以外が優しいなら、バランス的にオッケーオッケー。

●2歳の息子との鬼話。私が息子を叱ると、息子「おかあさゃん、こわい!」、私:「お母さん、鬼みたい?」、息子:「おかあさゃんは女の子だから鬼じゃないよ!!」ですって(笑)。【ばってんのすけ】
★あらまぁ、ほのぼのエピソード。「おかあさゃん」の呼び方も加味して、微笑ましさ満載であります。でも、どっちかといえば女の人の方が鬼率は高いような…いや、なんでもないです。

●昨年結婚しました。今は夫に対してかわいらしく笑顔を振りまいていますが、いつ鬼に変身しようか、タイミングをみています。【さいとうさん】
★ほら、やっぱりそうだよ!女の人の方が…いや、なんでもないです。

●うちの妻。結婚して5年目なのですが、物音をたてると「チッ」と舌打ちされ、仕事が休みの時は買い物から洗濯、炊事など、家事全般をやらされてます。【オカズ】
★配偶者の舌打ちはイヤだわねぇ。しかしながら、鬼嫁の代表格ともいえる北◯晶が相当の甘えんぼさんなことも周知の事実。ただ、現役時代の彼女は確かに鬼だった。ことに1993年の神◯忍戦を超える女子プロ名勝負はないからね。次点は僅差でブ◯中野vsアジャ・コ◯グの金網デスマッチか。皆さんご存知の、金網てっぺんからのギロチンドロップね。誰も興味ないはずなので、プロレスの話はもうやめます。

●鬼夫!うちの夫は、細かいところまで気にする人で、私がやった掃除のあとを見ていろいろつっこんできます。私なりに頑張っているのに、すごくストレス!!【ハッチ・25歳女性】
★おお!逆パターンにして掟破りの鬼夫が現れたぞなもし。確かにストレスもたまりまくりでしょう。行きつく先は「じゃあお前がやれよ!」って争いになっちまいますわな。

●それは友達の父親です。仲が良いのでよく家に行くのですが、病気で手術をし、お見舞いに行ったら、とても痛いらしく、スゴイ顔と態度で、まさに鬼のぎょうそうです(泣)。【わか】
★友達の父親の顔が鬼、さらには理由が「痛いから」。さぞやの激痛であったのでしょう。わかさんが泣くほど怖かった鬼の形相が気になります。動画をどこかにアップしておいてください。怖いの苦手だから見ませんけど。

●鬼といえば先生w。生徒の前では鬼なのに、なぜか授業参観の時には、ちょー優しい(笑)【まどか】
★いろいろ問題ありますよね、この辺は。でも生徒には鞭で、父兄の前だけ飴ってのは、正しい飴と鞭の用法ではありません。そういう先生は、なんかちょっとイヤな感じですな。

●アルバイトで某有名24時間コンビニのお惣菜のライン工場に行ったところ、地下で温度15度の場所に行かされ、何をやって良いかの説明なく流れで始まり、女性社員が怒鳴り声。食材を出す手伝いを頼まれ、入った途端閉められ寒さで死ぬかと思った瞬間と休憩なしで、サンドイッチの手伝いを頼まれ、移動させられ寒さが和らいで心なし気持ちが落ち着いたけれど、夜中始まった勤務が明け方昼近く地下にいさせられた時は会社自体が鬼と思い、辞めました。本当の話です。【デカママ】
★複合的な意味の冷たい話ですな。デカママさん、長時間の冷たい勤務と長文、まことにお疲れ様でありました。

●私がインフルエンザで寝込んでいた時、他の家族は一日中遊びに行ってました。ウンウンうなって寝ていた私には、みんなが「鬼」に思えました。今思っても、クヤシイです。【リコ】
★これはコトブキ、共感しまくり。インフルエンザの苦しみと孤独感のダブルパンチ。怒りのボルテージがカッチカチになるのも、心底うなずけます。

●私自身が絶対に「鬼婦」だと思っています。【あきさん】
★知らない言葉が出てきた。「鬼婦」の語感インパクトが半端じゃないよ!

●職場の人にあまりにもヒドイいことをされ、鬼のようにガミガミ怒ったら、部屋から他の人が逃げて行ってしまいました。めったに怒ることがないので、とても怖かったみたいです。【hyasami】
★あははは、その時のhyasamiさんはどんだけ怖かったのだ。怒られていない人達が逃げる程っていうんだから、相当に猛々しかったのでありましょう。状況はわかりませんが、その場にいたらオイラも速攻で逃げたと思います。アラホラサッサー。

●気合を入れると「鬼になる」気がします。鬼は悪いイメージが一般的だけど「神に通じる」と思っています。【uff】
●ものすごい程度のことを「鬼でしょ」と言われると「神だ」と言われるよりもスゴイ度が増す。どうしてでしょう。鬼に金棒のニュアンスがあるからかな?
【のら】

★鬼も神様も人知を遥かに超越した存在ですからな。形容詞的ニュアンスで冠に付けると凄味感が増し増しです。

●鬼疲れ(すごく疲れた時)、鬼眠い(すごく眠い)。【サキ】
★そうそう、こういう使い方。「鬼」=「すごく」ってことよね。更に「鬼すごい」となれば、破壊力は「倍率ドン、さらに倍!」の最終問題扱いになります。

●鬼殺し。よく料理酒で使う。【けんちゃんおばちゃん】
★これは贅沢なクッキング方法。料理酒にこだわると、仕上がりが格段にアップするのよねぇ。けんちゃんおばちゃんさんは、味の違いがわかる心にくい方なのでありましょうぞ。

●鬼ババア。【63歳・主婦】
●鬼ばばあ(子供から見た私)。【ひめママ】

★こちらも複数ありました。鬼と聞いて連想するもの「鬼ババア」。しかもひめママさんは、ナイスなオチもついています。こんなエスプリの効いたユーモアあふれる母上君が鬼ばばあなわけはないのでござる、ニンニン。

●私は子供の頃、節分の豆をまきたがり、なおかつ鬼のお面もかぶりたがったので、2月3日頃には、「豆をまき散らす鬼」という世にも恐ろしい生物が、家のまわりをうろちょろしていました。ご近所の方、すみませんでした。【目玉焼きは2個】
★「豆をまき散らす鬼という世にも恐ろしい生物」との描写が秀逸極まりない目玉焼きは2個さん。先月号でも触れましたが、この方のワードセンスはなかなかに侮れず、素敵です。

●鬼の仮面をつけて、子供に豆をぶつけられたことが懐かしい。息子たち早く子供をつくれ!【おーちゃん】
★楽しかったんでしょうなぁ、息子さん達の幼き頃の節分ファミリーイベントが。未来のお孫さん達と同じ楽しい時間を共有したい、あるいはおーちゃんさんがかつて感じた父親としての醍醐味を早く息子さんにも味わってほしいか、どちらかの意味があるのでしょう。最初は一瞬、息子さん方に子づくりを強要するおーちゃんさんが鬼かと幻惑されましたぜ。

●ご存知の方も多いと思いますが、北海道(私の出身地)では大豆の代わりに皮付きのピーナツをまきます。これだと後で年齢の数だけ拾って食べる時に豆が汚れないというメリットがあります。落花生の産地でもある茨城でもぜひ試していただきたい習慣です。【冷凍ミカン】
★知らない人も多いでしょうが、冷凍ミカンさんが仰る通り、茨城県の落花生生産量は全国2位を誇ります。しかし、北海道にそういう風習があったとは露知りませんでしたぞ。

●「鬼」といえば、亡くなった時代劇ファンの父が、生前テレビで見ていた池波正太郎の、火付盗賊改方・長谷川平蔵が登場する『鬼平犯科帳』です。そのせいか私も時代劇が楽しみです。最近時代劇が少ないので、ちょっぴり寂しいです。【50代女性】
★そういえば、めっきり時代劇らしい時代劇ドラマが減りました。個人的に最も好きだった時代劇は『伝七捕物帳』。エンディングシーンでは、テレビに合わせて「よよよい、よよよい、よよよいよい」と指を重ねて楽しんでいたものです。いよぉ、めでてえな!

●子供の頃、雷が鳴ると雷さまにおへそをとられるとおどかされて、雷が鳴るたびにお腹をおさえていた思い出があります。ドリフターズの雷さまの鬼は恐くないですが、おへそがなくなるのは怖かったです。【こば】
★オイラ的には雷さまにおへそをとられるよりも、河童に尻子玉を抜かれることの方が遥かに恐ろしかったですぜ。42歳の大人になった今となっては、尻子玉って何だ?との疑問の方が大きい。でもって、さらに恐かったのが、実の両親に「お前みたいな子はウチの子じゃない、おでんの蓋を開けたらお前が入ってたから、かわいそうになって今まで育ててやってただけだ」と言われた瞬間。ひねり過ぎていたことを修正したのか、数年後、妹には設定をややシンプルにして「墓場で拾ってきた」と、さらに恐怖度アップなことを言い放っていましたよ。幼い妹がそれを聞いて、いつ果てるともなく泣き叫び続けましたとさ。そりゃ泣くわ。

●鬼、それはこの正月休み明け…。仕事の相方が1月末で辞める為、どれだけ多忙になるか…。仕事があるのはありがたいのですが、平日は仕事の鬼になります。【かおりん】
★鬼忙しくなるから、かおりんさんが鬼になるのか。「毒を以て毒を制す」みたいな感じで「鬼を以て鬼を制する」んだね。

●おに、ぎり。こどもの頃、恐い食べ物だと思ってました。【gera】
★おに、で区切っちゃうと子供心には恐い想像ができちゃいそうですなぁ。漢字に変換したら「鬼・義理」と、なにがしかの寓意性が潜んでそうな想像もまた、強く、かきたてられます。

●時々泣きたくなる時は「泣いた赤鬼」を読んで号泣しています。絵本とはいえ侮れない名作です。【らすく】
★「泣いた赤鬼」を読んだら大泣きせずにはいられませんよ。万が一、心の震えない人がいたなら、その人こそが本当の鬼に相違ないのです。あれれ、自らの不用意な発言でパラドックスに陥った気配濃厚。それはともかく「泣いた赤鬼」は不朽の名作なので、未読の方はぜひ一度お読みくだされ。

●心の中に皆、鬼がいると思う。それを出さない、または他人にも出させない方法として、コミュニケーションを取りたい。仕事はいつも鬼だったので、優しい鬼になりたいと考えています。【カメッチ】
★これには鬼参った!「心の中に皆、鬼がいる」は、けだし名言。「優しい鬼になりたいと考えています」っていう締めのセンテンスもまた素晴らしいの一語に尽きます。文句なしで、今月のベストフレーズ賞に決定。しかしながら無論、賞品はナシ。ズコ~ッ!!

想定していた以上に名フレーズが躍った今号のイージーブレイク。人は皆、ポエマーだね。また気が向いたら、このページに戻ってきます。それじゃあ、したっけバイバイバイですよ~。

コトブキお疲れ~、って、おい、気が向いたら戻って来るとか言い出してるぢゃねーか。油断も隙もありゃしないな。コトブキには次の投稿へのコメントを進呈するよ。

●鬼子母神が実家に近いので馴染みがあります。【とんこ】
★恐れ入谷した。