あごだし 870円
ライター“kotobuki” 編集部“A2C”のラーメンこの一杯 SLURP.31
いーじーぷれす 2023年3月号掲載
2月中旬。喜元門で舌鼓を打つA2Cとkotobuki。あご(トビウオ)が生み出す独特な旨味いっぱいの風味が実に堪らんのです。個性と調和に優れた醤油のスープに絡まる中太麺もまた至高。麺自体が驚く程に凄く美味しい。しかも近い未来に麺がより良き形に進化の改良が成されるとの話も伺って、さらなる驚愕を覚え、感銘を受けた我々です。
バラエティー豊富でどれを食べても超絶に高水準なメニュー群から、今回〝あごだし〟を選んだ明確な理由は……喜元門の発祥から変わらぬ製法で提供される唯一無二の品目だから。真実、ラーメン好きの心に沁み入るテイストだと僕らは宣言しますぞ!
時は2004年。地は旧・玉里町。喜元門が創業したことは、疑う余地なく茨城拉麺界にとって大きな転換期となりました。総体的に次の格段に高いステージへ突入した、歴史的な事象と表現しても決して大仰に非ず。その立役者である喜元門の大竹さんが話す展望を拝聴しながら〝あごだし〟を堪能できた時間は、究極的にちゅるちゅるハッピーな僥倖だったのです。
text:kotobuki